2022年1月21日

太陽光発電の基本

災害時でも太陽光発電で停電対策ができる?

災害時の停電対策は考えていますか?今回は太陽光発電でできる停電対策について説明します。

停電

災害時の停電対策は考えていますか?停電が起こると冬にエアコンで家を温めたり、夏に冷房で冷やしたりできなくなります。現代人の生活は電気に大きく依存しているため、電気が使えなくなると最低限の日常生活も送れなくなってしまいます。しかし太陽光発電を導入していれば、停電時でも電気を使用できます。そして蓄電池を導入すれば、太陽光発電ができない夜間でも電気を使用し、快適に過ごせます。今回は、太陽光発電でできる停電対策について説明します。

災害時に太陽光発電の電気は使えるのか

災害による停電時でも、太陽光発電で一定量の発電があれば電気を使用できます。晴れの日はもちろん、曇りの日でも晴れの日の40%~60%、雨の日でも晴れの日の5%~25%の発電ができます。しかし夜間は発電できないため、夜間に停電して電気を使用する場合には、電気を貯めておける蓄電池の設置が必要です。停電時はパワーコンディショナ自体が機能しないため、そのままの状態で太陽光発電を使えるわけではなく、自立運転モードへの切り替えが必要です。

■自立運転用コンセントの確認
自立運転モードに切り替えるには電源を自立運転用コンセントから取らなければならないため、事前に自立運転用コンセントの位置を確認しておきましょう。コンセントの場所は屋内用パワーコンディショナか屋外用パワーコンディショナかで場所が違います。

■自立運転モードへの切り替え方法
一般的な自立運転モ―ドへの切り替え方法は、まず主電源ブレーカーをオフにし、次に太陽光発電ブレーカーをオフにします。自立運転モードに切り替えたら、自立運転用コンセントに必要な機器を接続します。各メーカーによって操作方法が違うため、操作方法は事前に確認しておきましょう。停電復旧時は反対に、自立運転モード解除します。主電源ブレーカー、太陽光発電ブレーカーの順にオンにして元に戻します。

災害時に太陽光発電で電気が使えるメリット

災害による停電時に電気が使えるメリットは多くあります。ここでは停電時に電気が使えるメリットについて説明します。

■情報収集ができる
電気が使えればスマホの充電が可能になりますし、テレビやラジオをつけて情報収集ができます。災害時の情報収集はとても重要です。災害の状況を把握したり、避難の必要性を把握したりすることで安全性の確保につながります。また家族や友人、会社と連絡が取れれば安心できるでしょう。

■エアコンなどが使える
停電時はエアコンなどの冷暖房器具が使えなくなります。暑さ、寒さは体力を奪うため、冷暖房を使えないと体調を崩す原因に。また、電気給湯器の家庭では、お湯が出ないので温かいお風呂にも入れません。太陽光発電によって停電時でも電気を確保できれば、快適に過ごすことができます。ただ自立運転モードでは、モーターを使う家電やドライヤーは動かせない場合もあるため、事前に確認しましょう。

■冷蔵庫が使える
停電時に冷蔵庫が使えないと夏は食物の保存ができなくなり、食中毒などの危険性が高まります。また災害時は買い物にも行けず、食料が不足することもあります。そのため、いつもどおり冷蔵庫が使えて食べ物が保存できることは重要です。

蓄電池を導入しよう

先にお話ししたとおり、太陽光発電は停電時でも電気を使用できるものの、電気を貯めることはできません。そのため、蓄電池がないと夜間に電気が使用できず、不便な思いをすることもあります。

■蓄電池のタイプ
蓄電池は容量によって貯められる電気量が違います。また、停電時に使用するとき特定の回路を選ぶタイプと家中のすべての回路で電気を利用できるタイプがあります。サイズも屋外に設置する大型タイプ、室内に置ける小型タイプがあるので、ご自宅の環境に合わせて設置しましょう。容量が大きい蓄電池はそのぶん本体価格が高くなるため、家族の日常的な暮らしでどれくらいの電力が必要かを考え、無理のないサイズを選ぶことをおすすめします。

■蓄電池を導入するメリットは停電時以外にもある
蓄電池を導入すると災害時に電気を使用できるほか、電気代の節約にもつながります。電気代の安い夜中の間に蓄電池に電気を貯めておき、電気代が高い日中に蓄電池からの電気を使用すれば、普通に電気を使うよりもお得です。たとえば東京電力では「おトクなナイト8」として23時~19時で電気代が12.48円に。昼間は32円となります。

まとめ

今回は太陽光発電でできる停電対策について解説しました。停電時でも太陽光発電を導入していて、一定量の発電があれば電気を使用できます。発電量は落ちるものの、曇りや雨の日でも発電は可能です。台風や大雪、地震など、停電を伴う災害はさほど珍しいことではなくなっている今、蓄電池を導入して停電に備えておくことは、家庭における新しい危機管理方法ともいえます。太陽光発電と蓄電池を導入して、家族の安全と快適な暮らしを守りましょう。