2022年4月28日

太陽光発電の基本

太陽光発電は固定資産税がかかるの?太陽光発電と固定資産税の関係についてご紹介!

今回は、太陽光発電の固定資産税についてわかりやすく解説します。

固定資産税

近年、災害への備えという目的で、一般家庭で太陽光発電の導入を検討している人も多くなっているようです。

しかし、しっかりと確認しておきたいのが「固定資産税」です。

「事業として太陽光発電を行っているわけじゃないから、関係ない」と思っていると、想定していなかった固定資産税が発生して驚くことになるかもしれません。

太陽光発電の固定資産税は誰を対象に、どんな場合に発生するのか、詳しく把握しておきましょう。

太陽光発電の固定資産税がかかる?

まずは、どんな場合に固定資産税がかかるのかを明確に理解しましょう。

固定資産税がかかる場合

太陽光発電は「産業用」とみなされれば固定資産税の課税対象となります。

事業として太陽光発電を行っているわけでなくても、太陽光発電を設置している場所でお店を営んでいる場合、賃貸住宅として貸し出ししている場合は「産業用」としてみなされます。

また、設置する形態によっても固定資産税の対象となる場合があります。固定資産税とはその文字の通り、土地などに固定された資産が対象となります。

太陽光発電でも屋根と一体型のタイプを取り付ける場合、もしくは一体型太陽光発電設備を新築住宅に取り入れる場合は、固定された資産となるので課税対象となります。

後付けタイプの場合は、住居に固定されているわけではないので、固定資産税の対象とはなりません。

固定資産税がかからない場合

太陽光発電システムは、一般の住宅用と産業用の2種類があります。

2つの違いは出力です。一般の住宅用は出力が10kW未満、産業用は出力が10kW以上となっています。

一般の住宅で太陽光発電システムを設置した場合、個人利用を目的とした設置として非課税となります。

しかし出力が10kW以上だと産業用とみなされ、課税対象となるため注意が必要です。
この点は、太陽光発電を設置する業者も違いを理解したうえで設置するため、トラブルが発生することはほとんどないでしょう。

また、全量売電している場合も「売電事業者」の扱いになってしまうので、償却資産の申告をしなければいけません。

太陽光発電設備には減税特例がある

「太陽光発電を設置しても高い税金が取られるなら」と、設置を悩んでいる人も少なくないでしょう。しかし、太陽光発電設備には「再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置」という減税特例があります。

現在特例の対象設備となるのは平成28年4月1日から平成30年3月31日までに取得した太陽光発電設備です。ただ、一般財団法人環境共創イニシアチブによる「再生可能エネルギー事業者事業費補助金」を受けていることが条件となるので、注意してください。

特例の内容は3年分の固定資産税に限り、課税標準額が3分の2に減税されることです。特例を受けるためには、特例申請書、一般財団法人環境競争イニシアチブが発行する「再生可能エネルギー事業者支援事業補助金交付決定通知書」の写しを、各市町村の窓口に提出して手続きします。

たった3分の1の減税と感じるかもしれませんが、金額にすれば意外に大きなお金になります。少しでもかけられる税金が低くなるのであればありがたいですよね。

固定資産税の計算方法

「具体的にどれだけの固定資産税がかかるのか知りたい」と考えている方もいるでしょう。
ここからは具体的な固定資産税の計算方法をご紹介します。

太陽光発電設備の評価額は、取得した年が「取得金額×(1-0.064)」の金額となります。
2年目から17年目までは、前年度評価額×(1-0.127)です。
ここに固定資産税の1.4%をかけると、具体的な固定資産税が求められます。

例)10kWの太陽光発電設備を500万円で購入した場合
・太陽光発電システムの法定耐用年数は17年
・太陽光発電システムは償却資産に分類され、耐用年数をもとに減価率を決定する
・取得して3年間が経つと固定資産税が3分の2に減免される課税標準の特例が適用となる

1年目

1年目の減価率は0.064%です。

課税評価額は「5,000,000円(購入金額)×(1−0.064)=4,680,000円」となります。
課税評価額に固定資産税の税率1.4%をかけると65,520円と算出できます。

2年目

2年目以降の減価率は0.127%となります。
4,680,000円×(1−0.127)=課税評価率4,085,640円となります。

そこから税率と特例を適用させると、4,085,640円×税率1.4%=57,198円
2年目の固定資産税額は57,198円となります。

3年目

3年目の減価率も同様に0.127%です。

4,085,640円×(1−0.127)=課税評価額3,566,763円となります。そこから税率と特例を計算すると、3,566,763円×税率1.4%=49,934円

3年目の固定資産税額は49,934円です。

4年目

4年目は3,566,763円×(1−0.127)=課税評価額3,113,784円となります。

そこから税率と特例を計算すると、3,113,784円×税率1.4%×2/3=28,771円となり、4年目の固定資産税額が決まります。

固定資産税以外にかかる税金

太陽光発電の導入によって、固定資産税以外の税金が発生する場合もあります。
一般家庭で発生する可能性は低いものの、どのような点で課税されるかを確認しておきましょう。

所得税

所得税とは個人の所得に対して課せられる税金で、その年の所得金額に応じて課税されるため、金額は年によって違います。

太陽光発電の場合は、溜めた電気を自分の家で使うだけではなく、売電している方もいるでしょう。売電して得た利益ももちろん自分の所得になるので、その分の税金がかかります。

売電によって得られる所得は雑所得、事業所得、不動産所得のいずれかに分類されます。家庭用太陽光発電の場合は雑所得に分類することが多いでしょう。

ただ、得た利益の金額によっては課税対象にならない場合があります。それは年間の雑所得が200,000円を超えなかった場合です。

所得は必要経費を引いた金額で計算され、太陽光発電の場合は減価償却資産に含まれるため、耐用年数として定められている17年は、毎年の導入費用を17で割った金額を必要経費として差し引きできます。

住宅用の場合、必要経費を差し引きして雑所得額が200,000円を超えるケースはほとんどありません。

消費税

消費税はすべてのものやサービスに対して一律にかけられる税金です。
所得税のように収入に応じて変わるのではなく、同じ税率で納税しなければいけません。

太陽光発電の場合は初期費用や設置業者に支払う施工費が消費税に値します。ただ、産業用太陽光発電の場合は、貯めた電力を電力会社に売電することになります。

その際は電力会社に消費税を請求する必要があります。家庭用太陽光発電の場合は基本的には消費税が加算されないことがほとんどです。

まとめ

今回は太陽光発電設備と固定資産税の関係について詳しくご紹介しました。

固定資産税がかかるといえども、課税対象になる場合と、ならない場合があります。基本的に住宅のみで太陽光発電を利用する場合は、固定資産税の対象外となります。

ただ、新築住宅に一体型の太陽光発電装備を設置した場合には、固定資産とみなされて課税対象となる場合があるので、注意しなければいけません。

住宅用であっても産業用と見なされた場合は課税対象となるので注意が必要です。
あまり一般的ではありませんが、固定資産税以外にも消費税や所得税などが発生する場合もあります。

太陽光発電設備を導入する前に、どの税金がどれだけかかってくるのかを確認しておくことが大切です。