2022年3月24日

太陽光発電の基本

太陽光発電の特徴やメリットは?他の発電方法との比較もあわせて解説!

太陽光発電の特徴やメリットは?他の発電方法との比較もあわせて解説します!

比較

リサーチ会社であるマイボスコム株式会社が2021年に実施したインターネット調査によると、太陽光発電システムの設置状況は回答数10,042件のうちわずか9.2%にとどまり、自宅に太陽光発電システムを取り入れている人はまだまだ少数派であることがわかりました。

「地球に優しい」「ソーラーパネルを使って発電する」といったイメージを持っているものの、自宅に設置するという点ではあまりリアルに感じられないのではないでしょうか。

しかし太陽光発電システムを導入すると、さまざまなメリットがあります。

そこで今回は、太陽光発電のメリットや他の発電方法との違いをわかりやすく解説します。

太陽光発電とは?

太陽光発電とは、光のエネルギーから電気を作る発電方法です。パネルのシリコン半導体は、光が当たると電気を発生させます。そして発生させた電流を、太陽光パネルに接続してある接続箱と呼ばれる箱に流します。

太陽光パネルはいくつかのパネルを1ブロックとして構成していて、1ブロックごとに1組のプラスとマイナスの配線があります。ブロックの数に比例して配線数が増えますが、ブロックに対して直列に接続して配線をまとめると発電した電力が無駄になってしまい、太陽光パネルと接続箱をつないでいるケーブルも長距離の配線に不向きです。

しかし、接続箱があれば各ブロックから出ている配線を1組にまとめながらパワーコンディショナーに接続できます。そして、接続箱からパワーコンディショナーに電力を供給することで、分電盤を通して蓄電池や電気メーターに電気を供給できるのです。

太陽光パネルで太陽の光から発生させた電気は、接続箱からパワーコンディショナー、分電盤へとリレーのように流れていき、電気が使えるようになっています。

太陽光発電にはメリットがたくさんある

電気を購入しない自家発電なので、電気代の節約ができます。さらに、電気代が高騰しがちな近年でも、格安で電気を利用できます。

発電した電気を使うだけで、電気代を抑えつつ、電気代高騰の影響を受けないメリットがあります。

売電して収入を得られる

発電した電力を電気会社に売却して収入を得ることも可能です。ちなみに、2022年の売電価格は17円/kWhです。イメージしづらいため、簡単にシミュレーションしてみましょう。

売電金額は発電量×売電単価で求められるので、年間発電量が1,000kWhだと想定すると1,000×17で1万7,000円の収入が得られます。

年間で1万7,000円は、大したことない金額と思われるかもしれません。たしかに、FIT(固定価格買取制度)の価格下落により、事業として利益を上げるために取り組むのは難しくなっています。

しかし家庭で、とくに節約をする必要もなく1万7,000円が入ってくるとなれば嬉しいですよね。

停電しても電気が使える

停電になった場合でも、太陽光発電ではパネルと分電盤等の周辺機器に影響がなければ、発電が可能です。あたりが停電しても問題なく電気が使用できるので、停電の影響を受けないといえるでしょう。

また、パワーコンディショナーを操作して自立運転に切り替えられる場合は、非常用コンセントから電力を供給できます。地震や台風、洪水など、万が一の際にも電気が使えれば心強いはずです。

家の中が快適になる

太陽光パネルは、屋根からの熱を遮熱する効果があります。夏場は屋根からの熱で室温が上昇しやすいものの、太陽光パネルが遮熱するので家の中が快適です。

また、設置してある太陽光パネルは放射冷却を防ぐ効果もあります。室内の温度が部屋から逃げにくくなるため、冬場は暖かい環境で過ごせます。

他の発電方法との比較

太陽光発電以外にも、火力発電、水力発電、風力発電などさまざまな発電方法が存在します。各発電方法の特徴やCO2排出量を確認し、太陽光発電との違いを知っておきましょう。

火力発電

代表的な発電方法は、石油や石炭、天然ガスを燃やして電気を作る火力発電です。燃料を燃やした火力によって水が蒸気を作り、発電機につないだタービンを回して発電機を動かしています。

火力発電は大量の電力を発電可能で、発電する量も調整できる柔軟性も兼ね備えているのが特徴です。日本では6割以上の電気を火力発電によって発電しています。

しかし、燃料を燃やすと同時に温室効果ガスが排出されてしまうため、地球温暖化の原因となり、燃料リソースが枯渇してしまうデメリットもあります。

発電方法 1kWhあたりの温室効果ガス排出量
火力発電 519~975g-CO2
太陽光発電 17~31g-CO2

表の通り、太陽光発電と比較すると温室効果ガスの排出量は一目瞭然です。太陽光発電は、火力発電よりも温室効果ガスをかなり削減しています。

水力発電

高い位置から水を流して発電機につながった水車を回転させて発電する方法が水力発電です。

川の水を落とす方法や、ダムを作って水を溜めてから水を流す方法があります。燃料を燃やさないので、温室効果ガスが排出されない環境を配慮した発電方法です。

しかし、天気に左右される発電方法であり、雨や雪が少ないとダムの水が減ってしまうので、発電できなくなる場合があります。さらに、ダムの開発はされつくしているため、大きな水力発電所を新たに作れなくなっています。

したがって、川辺に小さな水車設置して水力発電をしていく計画がされています。

発電方法 二酸化炭素排出量
水力発電 10g-CO2
太陽光発電 17~31g-CO2

風力発電

風力発電は、その名のとおり風の力を使って発電する方法です。風によって羽が回転し、発電機を動かすことで発電しています。

また、火力発電と違って燃料が枯渇する心配がありません。さらに、太陽光発電が稼働できるのは日中に限られますが、風力発電は風さえあれば発電でき、時間の制限がない利点があります。

しかし一方で、風に依存しているためいつでも効率的な発電ができない点がデメリットです。また、風力発電を実現するには、プロペラだけではなく広い土地が必要なので、他の発電方法と比較すると設置費用が高額になってしまいます。

発電方法 二酸化炭素排出量
風力発電 25g-CO2
太陽光発電 17~31g-CO2

表の通り、太陽光発電で排出される量とあまり変わらないくらいの二酸化炭素を排出してしまいます。

地熱発電

地球内部にあるマグマの熱を使って発電をする方法が地熱発電です。地下の熱水や蒸気を地上へくみ上げて、火力発電でも採用されているタービンを回して発電します。安定した発電が可能で、熱水や蒸気は温室の養殖場や施設の暖房などに再利用できます。

また、土地で発生している熱を使った発電方法であるため、海外からの輸入に頼らないで常に一定の価格で提供できる特徴があります。一方で、地熱が使える場所の周辺は自然公園や火山が多く、新規の発電所を作るのが困難です。

また、発電設備開発には、地質調査が必要だったり、土地に合わせた設備開発をしたりと、時間も費用もかかってしまうため、あまり日本で普及されていません。

強引に発電所を作ると地域の産業や自然を破壊する行為につながってしまうため、計画が難航しやすいというデメリットもあります。

発電方法 二酸化炭素排出量
地熱発電 13g-CO2
太陽光発電 17~31g-CO2

原子力発電

ウラン鉱石から取れる石から採取したウラン燃料を使った発電方法が原子力発電です。

ウラン燃料を熱で発生させて蒸気を作り、タービンを回して発電機を稼働させて発電します。火力発電と同じ原理ではあるものの、CO2を排出しない利点を持っています。

そして、ウラン燃料は再処理すれば再び燃料となるので、リサイクルも可能です。また、縦横1cm程度の小さなウラン燃料から、家庭で使う半年程度の電力を発電できるため、非常に効率が良いのが特徴です。

しかしながら、ウラン燃料は放射性物質なので厳しい安全管理を徹底しなければなりません。厳重に閉じ込めた上で熱を浴びせる必要があります。地熱発電と同様に、発電所の設置や解体に時間とコストがかかります。

他の発電方法でもCO2が排出されるのはなぜ?

火力発電以外の発電方法は、発電時にはCO2を排出しません。ところが、発電所の建設や廃棄の過程で微量のCO2が排出されてしまいます。

太陽光発電の現状や課題

太陽高発電における現状の課題は、導入コスト、管理コスト、技術の3つです。

導入コストの具体的な課題

太陽光パネルの設置、設置する上での土台、送電網と接続など、導入にはさまざまなコストが発生します。

また、2014年以降、導入コストに関する大幅な改善はされていないため、設置するにはコスト面の課題をクリアしなければなりません。

一方で、発電効率は上昇している傾向が見られるため、機種によってはコストパフォーマンスが優れているのも事実です。

管理コストの具体的な課題

太陽光発電は設置後の管理や運用にもコストが必要です。パワーコンディショナーにも寿命があるため、20年に1度の交換を推奨されています。

そして、パワーコンディショナーの交換には20万円と決して安くはない費用を支払わなければなりません。また、4年1度の定期点検にも数万円の費用がかかります。太陽光パネルの清掃、電圧測定も必要となると、さらにコストがかかります。

ネックであるのはパワーコンディショナーの交換で、長寿命にしつつコストを削減する方法は現在も模索されています。しかしながら、今すぐに導入する場合は、寿命が長い機器を導入して、耐久性も申し分ないアフターサポートが充実した業者を選ばなくてはなりません。

技術面に関する具体的な課題

太陽光発電は性質上、天候に左右されてしまいます。電力会社は太陽光発電の出力が変動しても問題がないよう、バックアップの電源を確保しているのですが、発電コストが発生している背景があります。

発電量が増えて過剰供給になれば、需要と供給のバランスを保つために電力会社は出力を抑制しなければなりません。電気は貯蔵できず、季節によって使用量が異なるためです。

ところが、出力の抑制を頻繁に行うと、メガソーラーの導入の弊害となってしまいます。以上のように、太陽光発電を導入するにはさまざまな課題があります。

今後は蓄電池との併用が重要なポイントになる

悪天候時や夜間でも太陽光発電を実現するには、蓄電池との併用が重要なポイントになります。
発電した電気を蓄電して、夜間の間は蓄電した電力を使えば電気にかかるコストは限りなく0に近くなるでしょう。

さらに、太陽光と蓄電池を併用すれば、災害や停電などの事態でも電気の供給ができるのもメリットです。

太陽光発電システムを導入する際のポイント

太陽光発電を設置するにはいくつか条件があります。雪が積もらない地域、海風で塩が運ばれてこない環境、広い屋根と30度前後の角度の確保、電気に使用率が低い昼間の電力を売電できる、などの条件をクリアしている住宅が理想的です。

効率的に太陽光を電気に変換させるための条件ではありますが、現実にはすべての条件をクリアしている必要はありません。しかしながら、条件によっては設置できない家庭もあるので、事前にシミュレーションしておくのがおすすめです。

契約時には定期検査について確認しておく

太陽光発電の契約をする際、資格保有者の名前と定期点検の日程を確認しておきましょう。

定期点検は販売施工会社のJPEA認定PV施工技術者や、メーカーが認定した技術者などの有資格者でなければできません。そして、資格を保有している人でなければ販売代理契約を結べない決まりがあります。信頼できる業者なのか、契約の前に判断しなければなりません。

まとめ

日々、太陽光発電は技術の進歩が見られます。太陽光パネルの変換効率は年々上昇していて、高効率なパワーコンディショナーも発売されています。

今後も変換効率は上昇し、より高効率なパワーコンディショナーが開発されるでしょう。発電効率はコストの低減につながります。したがって、同じ面積の太陽光パネルを設置しても発電できる量が増加しながらも、導入のコストは現在よりも低くなる可能性が高いと考えられるでしょう。